BLOG

床付加断熱と屋根セルロースファイバー吹込み断熱

淡路市のM様邸では断熱工事が進んでいます。

床充填断熱

内部の1階床には土台敷きの際に
土台と大引きの間に105mmの
断熱材を入れていました。
計算上はこの断熱だけでも
十分な性能になり、この上に床下地や
床仕上げを行うのが一般的です。
しかし今までの経験上
この土台や大引き部分は
断熱材に比べて断熱性能が低いため
どうしても温度ムラが出来て
床の表面温度に影響がありました。
床断熱の欠点でもある為
改良方法を模索していました。

床付加断熱

M様邸では土台の上に一度
気密を確保するための下地板を貼って
そこで気密処理をしっかりと行い
その上に45mmの断熱材を敷いて
さらに床下地板を貼っています。
こうすることで断熱材のない
木部だけの面積を最小にでき
温度ムラもかなり解消されます。
当然、コストは掛かりますが
床面が冷えない為、床暖房はもちろん
床下エアコンをしなくても
快適な環境になります。

これはいろんな勉強会や見学
体感を通してわかった事です。
設計から現場での施工に至るまで
カタチだけを真似しても
上手くいきませんので
自分で体感したり、実例を見て
細かい所まで確認をした上で
実践することが大事だと考えています。

屋根セルロースファイバー吹込み断熱

屋根にはセルロースファイバーの
吹込み断熱を施工しました。
その厚みは300mmを確保します。
屋根は特に太陽の熱をまともに受ける為
断熱性能を高める必要があります。
昨今の高温化を考えても屋根や天井の
断熱性能が低いと大変な事になります。
床、壁、天井でどの部分も性能が低いと
そこから熱が入ったり出たりしてしまう為
バランスよく断熱性能を高めています。

まだ壁の充填断熱が終わっていませんが
すでに断熱等級6以上の性能になっています。

屋根調湿気密シート貼り

屋根断熱部分には気密シートも貼っています。

通気胴縁

外部では透湿防水シートを貼った後
通気胴縁(木の桟)を施工しました。
この通気胴縁の間を暖められた空気が
上昇して屋根裏に入って
屋根の一番高い所に設けた
棟換気部材から排出されます。

軒先換気ガラリ

軒先にも換気部材を付けていますので
ここからも空気が出入りできる構造です。

通気ラス施工

通気胴縁の上からラスと言う
強度と防錆性に優れた金網を
留めていきました。
これらを施工する順番も大事で
空気がしっかりと流れる経路を
考慮して施工しています。

モルタル下塗り

ラスの上から左官屋さんが
モルタルの下塗りを行いました。
下塗りの段階ではわざと表面を粗くして
2回目のモルタルと密着しやすくしています。

モルタルをしっかりと乾かしてから
2回目のモルタルを塗る予定です。