健康に暮らせる家

住宅において特に健康に影響のある要素として空気環境と温熱環境があります。
オーブルホームでは代表自らがシックハウス症候群の症状がある為、シックハウス対策には創業当初より力を入れてきました。
それ以上に現在、問題になっているのがヒートショックやアレルギー疾患などに家の温熱環境が大きく関わっているという研究結果です。
これら2つの住環境について考えておくことは健康に暮らす為に特に大事だと考えています。

私達はご家族皆さんが健康に暮らして頂くために、空気環境と温熱環境の良い家にすることが必須と考えて、研究結果や体感などを元に独自に基準を設けて取り組んでいます。

空気環境

シックハウス対策の法律が施行されてから減ってはいますが、規制されていない化学物質や新たな問題で健康を害する人もいます。特に夜や滞在時間の長い住環境は大切だと考えています。
「室内の空気環境に影響を大きく与えるものから対策を施していく」その上で、「生活上どうしても発生してしまう化学物質については除去していく方法で対応する」ように考えています。
弊社では代表自信の経験もあり、特に室内では樹脂系の化学物質の少ない素材を使うことを基本としてきました。
ただ、自然素材だけが良いと言う訳ではなく、加工品でも代表自身が試験体として実際に臭いなどを確認して、体に異変が出ないものを選択してお薦めしています。
私共は医師ではありませんので、化学物質過敏症の方やシックハウス症候群の方の症状を治すことはできません。しかし、”シックハウス症候群やアトピー・アレルギー等のデリケートな方にも優しい”、”健康な人が健康に暮らせる”家づくりの提案に力を入れて取組んでおります。

建材の判断基準

  • 内装仕上材は自然素材をできる限り使用する
  • 無垢の木材を積極的に使う
  • ホルムアルデヒド、VOCなど有害化学物質の揮発が少ない素材を使用する
  • 環境ホルモン・発ガン物質を含む素材は可能な限り排除する
  • 内装仕上材に極力塩ビ製品を使用しない
  • 塩ビ壁紙(ビニルクロス)は100%排除する
  • 接着剤は可能な限り使用しない

部屋毎の優先順位を考える
(デリケートな方が過ごす時間の長い順番を基本に)

  • 寝室
  • LDK
  • 廊下・ホール・階段
  • 洗面室・トイレ・浴室

使用建材の優先順位を考える
(室内への空気環境の影響が大きい順番に考えましょう)

  • 壁・天井の仕上げ材(クロス、塗り壁など)
  • 床の仕上げ材(フローリング、畳など)
  • のり・接着剤、塗料
  • 建具・家具・床下使用薬剤
  • 内装下地材(合板、断熱材、構造材など)

健康に配慮して住宅を作っても、住まい方によってもシックハウスは起こります。家具、家電、カーテンから揮発する有害化学物質、煮炊き・洗濯・洗濯物の部屋干し・入浴による湿気、殺虫剤・防虫剤・芳香剤等から揮発する有害化学物質、暖房器具の燃焼ガスや湿気、間違った過湿器の使用etc・・・。
これらは普段から臭いを気にして頂くと臭いの強いものほど化学物質が含まれている可能性が高い事に気づきますので、そういった事も基準の一つに使う物を選んで頂くと少しでも健康を害さない生活が出来ると考えています。

温熱環境

以前から家の省エネ性を高める為に断熱性や気密性の高い家づくりに力を入れてきましたが、健康に大きな影響を与える事も最近の研究結果でわかってきました。

近畿大学 岩前 篤教授 コラム『第1回 冬の寒さと健康』
近畿大学の岩前教授の研究結果は以前から注目していて、様々な健康疾患に断熱グレードが影響を与えている事が多くの調査結果から実証されていました。

慶応義塾大学の伊香賀教授の研究
住まいが健康に与える影響について様々な角度から検証と調査をされている研究結果を見て、多くの衝撃を受けたのですが、特に印象に残ったのが、住宅内の温熱環境改善によって血圧上昇が抑えられる傾向がある事と要介護になる年齢が4年遅くなると言う結果です。

この血圧上昇が抑えられると言う結果は実際に弊社で建てさせて頂いたQ1.0住宅にお住まいの方から『この家に住みだしてから血圧が下がった』と言うお声を頂いて、本当に効果がある事を実感しました。

こんな結果を知らずに家づくりをされる方も多いと思いますので、ぜひ知って頂いた上でご自身の家づくりに活かして頂きたいと思います。

温熱環境の改善が健康に与える影響を簡単にまとめてみます。

  • 喘息やアレルギー疾患などの改善
  • 睡眠の質が改善
  • 血圧上昇の抑制
  • 介護予防の可能性
  • 活動量促進効果

この中で温熱環境の改善によって化学物質の発生を抑える効果がある事もわかっています。
それはカビなどの微生物によって放出される化学物質があると言う事です。
カビは窓や室内表面に結露を起こすことで発生しやすく、カビ自体が問題になる事とカビをエサにするダニなどが増えることによりその死骸を吸い込んで、健康被害を起こすこともあります。
その為にも結露を出来る限り起こさない家づくりは大事です。
それには窓の断熱・気密性能だけでなく、換気や冷暖房の計画と言った要素も合わせて考える必要があります。
ただ単にこんな断熱材や窓、素材を使えば大丈夫と言った単純な話ではなく、家全体で考えないと解決できない問題になっている事を理解しておくべきです。
また、もちろんですが、生活の仕方によっても変わる為、住んでからの湿度管理の方法なども出来る限りお伝えしております。

ここでは健康への影響について紹介させて頂きましたが、実はこれらの影響によって経済的(コスト)にも大きく影響が出る可能性があります。