コンパクトに暮らす29坪の家
延床面積29坪の総ニ階の家。暮らしやすい回遊動線と家事ラクの工夫を盛り込みました。耐震等級3の構造、通常の省エネ住宅の20%以下の暖房エネルギーで済む省エネ性を実現したお住まいです。無駄なスペースを出来る限り無くし、人の居場所や収納にゆとりを持たせたプランです。
明るく開放的なリビングダイニング。南側からの冬の日射を最大限に取り込む為、南面は大きな窓と吹抜けを設けて、たっぷりの陽光と日射が部屋の奥まで届くように計画。逆に夏の日射は遮るように庇の出幅を調整しています。2階の屋根裏空間にエアコンを設置して、夏場のエアコンの冷気が吹抜け上部から下りるように空調計画を行っています。
ご家族皆様で作業ができるキッチンカウンター収納の天板はタモ無垢材。キッチンの造作棚は、飾って見せる収納と作業中の手元を明るく照らす実用性も兼ねて間接照明(流し元灯)を計画しています。
漆喰の塗り壁と紙クロス、オークフローリング、オーク無垢の家具でインテリアコーディネートしたLDK。造作ベンチ+6人掛けテーブル(幅1800mm)と3人掛けのソファを配置させてもゆとりを感じられる省スペース設計でご希望を叶えました。
インテリアに溶け込む壁付けキッチン。キッチン横の壁にマグネットウォールを仕込むことで、タオルハンガーやフック等も好きな位置に取り付けが可能です。使い勝手と見た目の両方を叶えるキッチンインテリアに。
スッキリとした掘り込み取っ手のデザインが素材感を引き立てる木製キッチン。前壁は釉薬の艶が美しいタイル貼り。既製品の引き出しと造作を組みあわせてカウンタ―収納+ゴミ箱スペースを計画しました。
柔らかく空間を照らす間接照明と、さりげない存在感が魅力の照明器具を計画。実用性を兼ねたものと端正なフォルムがアイキャッチになるものなど空間に合わせて適材適所に選んでいます。
高性能な家では、リビングドアを設けなくても玄関からの冷気は気にならず、廊下や水回りまで寒く感じる事もありません。その特徴をプランにも活かし、玄関とリビングをダイレクトに繋げました。玄関→ウォークスルークローゼット→水回り→キッチンへ回遊できる家族専用の帰宅動線も快適です。
造作TVボードは一部に床下エアコンを仕込んでルーバーで目隠し。2人並べるサイズの造作洗面台は、壁付け水栓とBOX収納でスッキリ。艶を湛えたグレーのタイル壁がアクセントに。
格子窓の向こうは個室のリモートワークスペース。外窓の無い小さな個室でも室内窓から明るさを取り込む事で、閉塞感を感じにくくしています。
2Fはロフトのあるオープンスペース。将来は、壁を設けて個室にする事が可能です。風致地区ならではの緑豊かな街並みの一部として馴染みながらも映える外観。南に開きながらプライバシーを確保する為、落下防止も兼ねた木製フェンスを計画。デッキ下は、地面からの高さを利用して駐輪・物置スペースに。